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【2023年】電気代はどれくらい値上げする?高騰の原因と対策を解説

国内大手電力会社は、2023年春から電気料金の値上げを経済産業省に申請しています。対象となるのは、国の認可を経て価格が決まる「規制料金プラン」がメインですが、多くの電力会社では国の認可なしで電力会社が自由に料金を決められる「自由料金プラン」の値上げも予定されています。電気料金は2021年9月頃からほぼ右肩上がりで値上げが続いており、家計や企業活動への深刻な影響がたびたびニュースなどでも取り上げられています。
そこで今回の記事では、電力会社別の値上げの概要や、値上げの背景にある原因、そして私たちにできる対策をご紹介していきます。

「規制料金プラン」を値上げする電力会社一覧!新旧料金を比較

新旧料金を比較

全国の主要電力会社のうち、ほぼすべての地域で電気料金の値上げが続いています。ここでは「規制料金プラン」の値上げに踏み切った電力会社と、その料金の新旧比較を行っていきましょう。

そもそも電気代ってどうやって計算されてるの?しくみを解説

電気料金にはさまざまなプランがありますが、多くの人が利用しているのが、大手電力会社の「従量電灯プラン」です。従量電灯プランの料金計算方法は、以下の通りです。

基本料金+電力量料金±燃料調整費+再エネ賦課金

▪ 基本料金

基本料金は、各電力会社により定められていますが、主に「アンペア制」と「最低料金制」の2つが存在します。
「アンペア制」は、家庭や会社ごとに設定された契約アンペアに応じ、基本料金が決定されます。契約したアンペア数が大きくなるほど、同時に使える電力が増えますが、その分料金が高くなります。
一方、「最低料金制」では、契約するアンペア数に関係なく、基本料金が定められています。この中には一定の電気使用量分が含まれており、それを超える量の電気を使うと、使った分だけ追加で支払うという仕組みです。

▪ 電力量料金

電力量料金とは、その名の通り各電化製品等の消費電力量に応じて発生する電気料金です。
(電力料金単価×使用量)で計算することができます。
例えば東京電力では、従量電灯B(40A)プランの場合、最初の120kWhまでは20円/kWh、以降は300kWhまで26円/kWhと決められています。
そのため、例えば月に250kWhの電力を使用したとすると、
20円×120(kWh)+26円×130(kWh)=3,380円
という計算になります。

▪ 燃料調整費

電気をつくるには、さまざまなコストがかかります。中でも燃料費は経済情勢の影響が大きく、電力会社の安定した経営にとって、大きなハードルとなります。
「燃料調整費」は、そうした問題を解決するため、原油・LNG・石炭などの3カ月間の貿易統計価格に基づいて計算され、電気料金に上乗せされるものです。

▪ 再エネ賦課金

正式には「再生可能エネルギー発電促進賦課金」と言います。
これは「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」により、電気を使うすべての人が負担するものです。
再エネ賦課金の単価は、毎年度経済産業大臣によって決定され、年により変動します。

北海道電力

北海道電力は、2023年6月1日から、料金の見直しを予定しています。
主に一般家庭の場合(※)、32.0%の値上げとなる見込みです。
※(電気料金メニュー:従量電灯B、契約電流:30A、使用電力量:230kWh/月)で計算した場合

▪ 基本料金(従量電灯Bプランの場合)

               
契約アンペア 現料金(円/月) 新料金(円/月)
10A 341.00円 374.00円
15A 511.50円 561.00円
20A 682.00円 748.00円
30A 1023.00円 1122.00円
40A 1364.00円 1496.00円
50A 1705.00円 1870.00円
60A 2046.00円 2244.00円

▪ 電力量料金(従量電灯Bプランの場合)

       
電力使用量 現料金(円/kWh) 新料金(円/kWh)
120kWhまで 23.97円 38.82円
120kWh~280kWhまで 30.26円 46.61円
280kWh以上 33.98円 50.80円

東北電力

東北電力は2023年4月1日より、規定料金について平均32.94%の値上げを予定しています。
さらに、自由料金についても、平均7.69%の値上げが行われる見込みです。
また、東北電力は利用者に電気を届けるために使用する送配電設備の料金「託送料金」の見直しも予定していますが、下記には含まれておりません。

▪ 基本料金(従量電灯Bプランの場合)

               
契約アンペア 現料金(円/月) 新料金(円/月)
10A 330.00円 385.00円
15A 495.00円 577.50円
20A 660.00円 770.00円
30A 990.00円 1155.00円
40A 1320.00円 1540.00円
50A 1650.00円 1925.00円
60A 1980.00円 2310.00円

▪ 電力量料金(従量電灯Bプランの場合)

       
電力使用量 現料金(円/kWh) 新料金(円/kWh)
120kWhまで 18.58円 31.79円
120kWh~280kWhまで 25.33円 38.68円
280kWh以上 29.28円 42.89円

東京電力

東京電力では、2023年4月1日より託送料金の値上げを予定していましたが、同年6月1日にも基本料金や電気量料金の値上げも実施することになりました。
6月1日からは平均29.31%の値上げになると発表されていますが、国の審査によっては数値が変動する可能性があります。
また、低圧自由料金についても同時期から平均5.28%値上がりすると発表されています。

▪ 基本料金(従量電灯Bプランの場合)

               
契約アンペア 現料金(円/月) 新料金4月~(円/月) 新料金6月~(円/月)
10A 286.00円 295.24円 286.00円
15A 429.00円 442.86円 429.00円
20A 572.00円 590.48円 572.00円
30A 858.00円 885.72円 858.00円
40A 1144.00円 1180.96円 1144.00円
50A 1430.00円 1476.20円 1430.00円
60A 1716.00円 1771.44円 1716.00円

▪ 電力量料金(従量電灯Bプランの場合)

       
電力使用量 現料金(円/kWh) 新料金4月~(円/kWh) 新料金6月~(円/kWh)
120kWhまで 19.88円 19.91円 34.84円
120kWh~280kWhまで 26.48円円 26.51円 41.44円
280kWh以上 30.57円 30.60円 45.53円

北陸電力

北陸電力は、2023年4月1日に値上げを予定しています。
一般家庭の電力使用量の場合(※)、およそ30%の値上げ幅となる見込みです。
※電気料金メニュー:従量電灯B、契約電流:30A、使用電力量:230kWh/月 で計算した場合

▪ 基本料金(従量電灯Bプランの場合)

               
契約アンペア 現料金(円/月) 新料金(円/月)
10A 242.00円 302.50円
15A 363.00円 453.75円
20A 484.00円 605.00円
30A 726.00円 907.50円
40A 968.00円 1210.00円
50A 1210.00円 1512.50円
60A 1452.00円 1815.00円

▪ 電力量料金(従量電灯Bプランの場合)

       
電力使用量 現料金(円/kWh) 新料金(円/kWh)
120kWhまで 17.84円 30.20円
120kWh~280kWhまで 21.73円 36.75円
280kWh以上 23.44円 39.65円

関西電力

関西電力は、電源構成のほとんどを原子力発電中心としているため、各社が燃料高騰による値上げに踏み切る中、限定的な影響しか受けていません。
2023年4月からは託送料金の見直しに伴う値上げが行われます。
従量電灯Aプランで「260kWh/月」使用と想定した場合の値上げ率は、約1.55%とされています。
また、規制料金プランだけでなく、自由料金プランも値上げが予定されています。

▪ 最低料金(従量電灯Aプランの場合)

   
単位 現料金(円/月) 新料金(円/月)
1契約につき
(最初の15kWhまでを含む)
341.01円 433.41円

▪ 電力量料金(従量電灯Aプランの場合)

       
電力使用量 現料金(円/kWh) 新料金(円/kWh)
15kWh~120kWhまで 20.31円 20.31円
120kWh~300kWhまで 25.71円 25.71円
300kWh以上 28.70円 28.70円

中国電力

中国電力は、2023年4月1日に値上げを予定しています。
また、「ぐっとずっと。」プランなど、自由料金メニューの値上げも予定されています。

▪ 最低料金(従量電灯Aプランの場合)

   
単位 現料金(円/月) 新料金(円/月)
1契約につき
(最初の15kWhまでを含む)
336.87円 496.91円

▪ 電力量料金(従量電灯Aプランの場合)

       
電力使用量 現料金(円/kWh) 新料金(円/kWh)
15kWh~120kWhまで 20.76円 31.39円
120kWh~300kWhまで 27.44円 40.95円
300kWh以上 29.56円 44.08円

四国電力

四国電力は、2023年4月1日に値上げを予定しています。
値上げ幅は平均28.08%とされていますが、規定料金プランのみへの反映で、自由料金プランには反映されません。

▪ 最低料金(従量電灯Aプランの場合)

   
単位 現料金(円/月) 新料金(円/月)
1契約につき
(最初の11kWhまでを含む)
411.40円 532.68円

▪ 電力量料金(従量電灯Aプランの場合)

       
電力使用量 現料金(円/kWh) 新料金(円/kWh)
11kWh~120kWhまで 20.37円 31.40円
120kWh~ 300kWhまで 26.99円 38.02円
300kWh以上 30.50円 41.53円

沖縄電力

沖縄電力は、2023年4月1日に値上げを予定しています。
規制料金プランのほか、自由料金プランの料金も改定されます。
従量電灯プランで、月260kWhを使用した場合の値上げ幅は、およそ39%という試算が出ています。
また、今回の改定では料金だけでなく、燃料調整費を「沖縄本島」と「離島(離島ユニバーサルサービス調整)」に区分して算定することが決まりました。

▪ 最低料金(従量電灯プランの場合)

   
単位 現料金(円/月) 新料金(円/月)
1契約につき
(最初の10kWhまでを含む)
402.40円 575.82円

▪ 電力量料金(従量電灯プランの場合)

       
電力使用量 現料金(円/kWh) 新料金(円/kWh)
10kWh~120kWhまで 22.95円 40.29円
120kWh~ 300kWhまで 28.49円 45.83円
300kWh以上 30.47円 47.81円

電気代を値上げするのはなぜ?3つの原因

電気代値上げの原因

ここまで、全国の電力会社の値上げについてまとめてきました。
しかし、どうしてこのような値上げが続いているのでしょうか。
電気料金の値上がりには、主に3つの理由があり、全てが連動して大幅な値上がりに繋がっています。
ここではその3つの理由を詳しく解説していきます。

国内の電力供給力が不足しているから

一つ目の要因は、国内の電力供給力の低下によるものです。
2022年4月、経済産業省が発表した「2022年度の電力需給の見通し」によると、電力需要に対する予備率は、7月は東北・東京・中部エリアにおいて3.1%と非常に厳しい数字が予測されていました。
また、冬季は1月・2月に全7エリアで予備率3%を確保できない予測が立てられており、特に東京はマイナスの数値予測がされるなど、非常に厳しい数字が見られていました。
同年3月22日には、実際に東京・東北エリアで電力需要のひっ迫が起こり、2012年の運用開始以来初めて「需給ひっ迫警報」が発令されました。
この時の電力需要ひっ迫の原因は、3月16日に発生した福島県沖地震により、計14基・647.9万kWの火力発電所が停止していた影響もありますが、真冬並みまで気温が下がり、暖房の利用が急増したことも重なりました。
しかし、2022年冬以降の電気料金の値上がりについては、こうした「一時的な要因」によるものではなく、もっと根深いものがあります。考えられる要因は以下です。

▪ 原子力発電所の停止

東日本大震災以降、国内の原子力発電所の多くは停止しました。
現在は国内33基の原発のうち、10基がすでに稼働を始め、7基は原子力規制委員会の審査に合格したものの、まだ稼働には至っていません。
8基は現在審査中であり、残りの8基は電力会社が判断を保留し、審査の申請を行っておらず、実質無期限停止中の状態です。(2022年9月28日現在)
しかし、定期点検などで停止する炉はあるものの、原発の停止自体は2011年から続いている課題であり、ここ数年の電気料金の値上がりには直接的な影響力があったとは言えません。

▪ 大手電力会社による火力発電所の休廃止

もう一つの要因としては、火力発電所の問題が挙げられます。
火力発電所は、現在でも日本の“主力電源“を担うものです。しかし、採算性の悪化が進み、全国の火力発電所で休廃止が進んでいます。
2022年の火力発電所による電力供給力は、2016年以降最少を記録しており、それに伴う新たな電源の設置ペースは、休廃止のペースに追いついていない状況です。
この背景にあるのは、電力小売りの自由化の影響です。
省エネ志向の高まりに伴い、スマートハウス(ITを使ってエネルギー消費を最適化する家)やZEH(太陽光発電などによりエネルギー収支をゼロ以下にする家)などが増加した一方で、天候に左右される太陽光発電の発電量は不安定な側面もあります。火力発電は、こうした発電量の変化を調整する役割が増し、設備の利用率の低下につながりました。
また、発電所を持たない「新電力」が現れ、電力会社間の価格競争が激化しました。こうした事情を受け、採算の取れない火力発電所を維持できない電力会社が増加したというわけです。

これらの影響で、国内の電力供給量そのものが大幅に減少していると考えられています。

「再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)」が値上がりしたから

2つ目の要因は、「再エネ賦課金」の値上がりによるものです。
再エネ賦課金は、太陽光発電などの再生可能エネルギーの普及を目的にした制度です。
再生可能エネルギーは、導入コストが高いのが課題となっています。そのため、再生可能エネルギーで発電した電力を電力会社が買い取り、その費用を一般の消費者から賦課金という形で集めるものです。
再エネ賦課金の買取単価は、導入当初の2012年度は「0.22円/kWh」だったのに対し、5年後の2017年度には「2.64円/kWh 」、10年後の2022年度には初年度の15.6倍にあたる「3.45円/kWh」まで推移しています。

天然ガス(LNG)と石炭の輸入価格高騰が影響しているから

3つ目の要因は、最も大きな影響が考えられる、天然ガス(LNG)や石炭の輸入価格の高騰です。

▪ 天然ガス(LNG)の輸入価格高騰

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の中で、ロシアからヨーロッパへの、安定したガスの供給ができなくなりました。そのため、世界的な天然ガス(LNG)の争奪戦が起こっています。 世界の天然ガス市場は、
・LNG液化天然ガスが中心のアジア市場
・ロシアなどからのパイプラインガスが中心のヨーロッパ市場
・自国産のガスをパイプライン網で供給する北米市場
の3つに分かれています。
軍事侵攻後は、ロシアからヨーロッパへのガス供給が減らされていましたが、2022年9月、パイプラインの大動脈ともいえる、「ノルドストリーム」が何者かの破壊工作により爆破されてしまいます。
(※ノルドストリームとは……欧州のバルト海の下をロシアからドイツまで走る海底天然ガス・パイプラインのシステム)
こうして、物理的にロシアからヨーロッパへのパイプラインガスの供給が停止された今、ヨーロッパは「脱ロシア」のため、ガス輸入の多様化による、LNG輸入の大幅な拡大に乗り出しました。
元々脱炭素化の流れを受け、天然ガスのニーズは世界的に高まっている一方、化石燃料(天然ガス含む)への投資は縮小されており、今後の需給は厳しいと予測されていました。
そこにヨーロッパのLNGガス輸入量増加(前年比65%)という追い打ちがかかり、世界的に天然ガスの価格高騰につながったのです。

▪ 石炭の輸入価格高騰

2021年~2022年にかけて、石炭価格も世界各地で上昇しました。
これは、天候の不順により、ヨーロッパの風力発電施設の設備利用率が低下し、石炭火力のニーズが高まったことによるものです。
また、2020年は新型コロナウイルスの影響による電力需要の低下により、電力設備の供給量を拡大していなかったことなどが挙げられます。
2022年以降も、新型コロナの影響に加え、ロシアによるウクライナ侵攻をはじめとした国際情勢の変化により、一度は落ち着いた石炭の価格も再び急騰しています。
石炭の主要輸出国であるインドネシアでは、国内の石炭需要の高まりにより、海外への輸出を一時制限するなど対策が講じられました。
ヨーロッパをはじめとした主要国では、ロシア産の原油や天然ガス、石炭への依存度が高い国が見受けられます。ドイツでは天然ガスの4割以上をロシアからの輸入に依存するなど、エネルギーの安全保障の観点から見て、非常に高リスクな状態が続いていました。
このような世界情勢の不安定化は、世界各国のエネルギーについての問題点を、一気に顕在化させた形となっています。

政府による「激変緩和措置(電気・ガス価格激変緩和対策事業)」とは

激変緩和措置とは

気候変動や原発・火力発電所の停止、そして世界情勢の不安定化など、さまざまな要因が重なって電気料金の値上がりが続いていることが分かりました。
こうした異例の値上がりに対して、国は2023年1月分の電気代から、「激変緩和措置」による「燃料調整額への補助」をスタートしています。

▪ 激変緩和措置とは?

2022年10月に、政府は「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」を発表しました。激変緩和措置は、その中に盛り込まれたエネルギー価格高騰対策です。
内容としては、以下の通りです。
(1)電気の小売業者などが、家庭や企業などに対して請求する月々の利用料金から、使用量に応じた値引きを行います。
(2)国は、電気の小売事業者などに対し、値引きの原資を支援します。
この制度は、電気の利用者であれば申し込み不要で、直接値引きが適用されるものです。

▪ 値引き額はいくらになるの?

補助(値引き)の金額は、電気の使用量により異なります。
以下の単価に使用量(kWh)を掛けた金額が、実際の値引き額です。

       
適用期間 低圧(主に家庭) 高圧(主に企業)
令和5年1月使用分(2月検針分)~ 7.0円 3.5円
令和5年8月使用分(9月検針分) 7.0円 3.5円
令和5年9月使用分(10月検針分) 3.5円 1.8円
これにより、一般家庭の平均モデル(使用量260kWh/月)の場合、月1820円(税込)が値引きされることになります。
この数字は、2023年初頭に想定されている「値上げ金額」をもとに算出されており、その値上げ分を「実質的に政府が肩代わりする」という制度になっています。
ただし、この制度は今のところ2023年1月~9月使用分のみに適用されるため、。10月以降は値上がりとなる見込みです。

電気代値上げはいつまで続く?私たちにできる対策とは

私たちにできる対策とは

10月までは政府の施策などにより、直接的な家計へのダメージは軽減される見込みです。
しかし、10月以降の政府対策に関しては、2022年3月現在、未定となっているため、4月頃予定されていた30~40%もの電気料金の値上げが反映されてしまう可能性があります。
生活を圧迫する電気代の値上げに対して、私たちにできる対策はどのようなものがあるのでしょうか?
ここでは、家庭で実践できる電気代の節約テクニックをご紹介していきます。

家電製品の使い方

家電製品には、消費電力が大きいものと、小さいものがあります。
一般的には冷蔵庫やエアコン、洗濯機といった「白物家電」は消費電力が大きいのが特徴です。
白物家電の使い方を見直すことで、効率的に電気代を節約することができます。

▪ エアコン

扇風機やサーキュレーターをうまく活用し、エアコンの稼働時間を短くしたり、設定温度を調整すると効果的です。
また、暖房器具はサーモスタット(温度調整機能)がついているものを選ぶことで、温度の上がりすぎを防ぐことができます。

▪ 冷蔵庫

冷蔵庫内を整理してモノを減らすことで、夏でも設定温度は「中」、冬なら「弱」モードでも十分に食べ物の新鮮さを保つことができます。
また、扉の開閉が増えると、消費電力量が上昇するため、余分な開閉をしないように意識しましょう。
さらに、温かいものはしっかりと冷ましてから冷蔵庫に入れるなど、庫内の温度が上がらないような工夫をすることも大切です。

▪ 洗濯機

近年は乾燥機能付きの洗濯機が主流となっていますが、乾燥は洗濯よりも消費電力が大きいのが特徴です。
そのため、乾燥機能は雨天や冬場に限定し、天気がいい日には天日干しすることで大幅に電気代を節約できます。
また、思い切って省エネ性能の高い電化製品に買い替えるのもおすすめです。
初期費用はかかるものの、電気代が高騰している今だからこそ、長い目で考えるとお得になるかもしれません。

電力会社や電気料金プランを見直す

以前は、住んでいる地域によって電力会社が決められていました。
しかし、2016年からスタートした電力小売自由化により、今ではさまざまな電力会社の中から自分に合った会社やプランを選ぶことができます。
独自のお得なプランを出している電力会社もあるので、自分のライフスタイルに合わせて適切なものを選びましょう。
例えば、深夜帯に電気を使うことが多い場合は「夜間割引」をしている電力会社を選択すると電気代が安くなるなど、「自分が、どの時間帯にどのような家電を使うことが多いか」を把握してから選ぶのがポイントです。

太陽光パネル・蓄電池の導入を検討する

今後も電気料金の高騰がしばらく続くことが見込まれます。
そのため、自宅に太陽光パネルや蓄電池などを設置し、「電気を買う側」から「電気を生み出す側」になるのも有効な手段です。
初期費用はかかるものの、国・自治体からの補助金が出るケースもあるため、まずは見積もりや発電シミュレーションをしてみると良いでしょう。

まとめ

まとめ

昨今の電気料金の値上げは、国内の電力供給不足、「再エネ賦課金」の値上がり、天然ガス(LNG)と石炭の輸入価格高騰など、さまざまな要因が複雑に絡んでいます。
これらは、解決の目処が今のところ立っていないため、電気料金の高騰は今後も当分のあいだ続くという見通しです。
家計への影響も少なくないため、まずはできることから対策していきましょう!

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